こんにちは!さくライフです。
このブログでは、IT転職のお役立ち情報やリモートワークを豊かにする情報を発信中です!
応用情報技術者試験の勉強はどのようにやったら良いのでしょうか?具体的な勉強方法を知りたいです!
今回は、このような質問にお答えしていきます。
なお、受験時のスキルレベルは以下のようなものでした。
受験時のスキルレベル
- 栄養学部出身の管理栄養士
- エンジニア転職2年目
- 普段はJavaScriptやCMSを使った開発をしている
- ITパスポート、基本情報技術者試験 取得済み
以前は管理栄養士として勤務しており、ITスキルほぼゼロの未経験の状態からキャリアチェンジをしました。これまでに基本的なIT知識の学習はしていましたが、まだまだひよっこの2年目エンジニアの時に受験しました。
ここでは、そんなITスキルほぼゼロだったひよっこエンジニアの私が、合格までに取り組んだことや、実際に使って良かった参考書などを共有します。
これから受験を考えている方のお役に立てれは嬉しいです。
応用情報技術者試験とは
ワンランク上のITエンジニア
(出典:独立行政法人 情報処理推進機構 応用情報技術者試験)
情報処理技術者試験における位置付け
経済産業省が認定している情報処理技術者試験のうち、レベル3 に相当する試験です。
(出典:試験区分一覧 - 現行の試験制度)
このサイトでも取り上げたITパスポート試験の対象が「ITを利活用する者(全ての社会人)」であるのに対し、応用情報技術者は、ITを活用したサービス、製品、システムなどを生み出す「情報処理技術者」を対象としています。
さらには、基本情報技術者試験よりも上位に位置づけられており、より高度な知識を持つエンジニアを目指す方に向けた試験です。
試験概要
試験は、午前試験と午後試験の2部制で実施されます。
▪️ 午前
試験時間 | 9:30~12:00(150分) |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) |
出題数・解答数 | 出題数:80問 解答数:80問 |
▪️ 午後
試験時間 | 13:00~15:30(150分) |
出題形式 | 記述式 |
出題数・解答数 | 出題数:11問 解答数:5問 *1 |
*1 問1のセキュリティは必須解答。残りの問2~11までの中から4問を選択し解答する。
上記の通り、ほぼ1日をかけて試験が行われます。
大学4年生の時に受けた管理栄養士国家試験以来の、丸1日試験でした!疲れました・・苦笑
長丁場なので、当日の気力・体力勝負な側面もあるかなと思いました。
おすすめの参考書、Webサービス
ここからは、私が受験したときに実際に使っていた参考書や、役に立ったWebサービスについてご紹介します。
キタミ式イラストIT塾応用情報技術者
基本情報を受験したときも「キタミ式」を愛読していました。
分かりやすさの実感があり、信頼性があったというのが大きいです。
本書の特徴としては、
・イラストベースで解説されるので、途中で挫折しにくい。ゆえに、通読しやすく、試験の全体像を掴んだり、内容をひととおり理解したりするのに役立つ
・出題頻度の高いポイントに絞って学習が進められる
注意点としては、
まずは通読でき、ひととおりの内容を掴むことを特徴としているので、やや内容が物足りなく感じる可能性がある
ことがあげられます。
さらに理解を深めていきたい場合は、次に紹介する「応用情報技術者合格教本」が役に立ちます。
応用情報技術者 合格教本
午後問題を解き進めていく中で、もっと知識を深めたい!と思うようになりました。
キタミ式だけでは不足している知識を得る目的で追加したのが、評価の高かった本書でした。
本書の特徴としては、
・教本というだけあって、試験範囲の情報が網羅されていること。(本文以外の参考文やコラムも充実していて、なんと索引だけで20ページ以上!)
・過去に出題された問題から、問われ方のポイントまで掲載されている
注意点としては、
詳しいがゆえに、初学者やITの学習に馴染みのない方は、理解する前に挫折してしまう可能性がある
ことがあげられます。
非常に情報量が多いので、私は通読ではなく、辞書的に使用しました。
応用情報技術者 午後問題の重点対策
午後対策で使用しました。
本書の特徴は、なんといっても解説の分かりやすさ、丁寧さです!
解答にたどり着くプロセスが詳細に記載されており、鬼門とも言われる午後問題を解くために必要な着眼点を得ることができます。
午後試験は1問あたりB5サイズで4、5ページありますが、掛けられる時間は1問で20〜25分程度と短いです。
よって短時間で正しく効率的に問題を読めるようになる必要があります。
本書では、そのための方法を論理的に、かつ、読者を置き去りにすることのない丁寧さで解説してくれます。
応用情報技術者 過去問道場
言わずと知れた「過去問道場」シリーズです!私は、ITパスポートや基本情報技術者試験でもお世話になりました。
午前試験対策では、過去問を繰り返し解くことで、頻繁に出題される問題や問われ方の傾向を掴むことに役立ちました。
午後試験対策では、試験回、分野ごとに問題を印刷し、紙で問題を解く練習の際に活用しました。(もちろんWebでも問題を解くことができます。)
IPAのサイトからも過去問を入手することはできますが、試験回ごとに一括ダウンロードなので、対策したい分野ごとにダウンロードできるのが便利でした。
また、解説も丁寧で、「午後問題の重点対策」と合わせて理解を深めたり、解き方を身につけたりするのに役立ちました。
その他にも、学習履歴を残して復習や反復演習ができるなど、かゆいところに手が届く非常に便利なWebサービスです。
学習履歴を残すにはアカウント登録が必要です。登録は無料なので、ぜひ学習ツールとして取り入れてみてください。
学習スケジュール
学習スケジュールは以下のような感じでした。
濃い黄色の期間をそれぞれの学習の重点対策期間とし、それ以外の期間も参考書学習や午前問題演習は並行して取り組むようにしていました。
私は2023年の春期試験を受けたので、約 5ヶ月前の2022年11月から本格的に開始しました。
もう少し早めに本腰を入れられたら良かったのですが、中々序盤はギアがかからず。。汗
平日は平均2、3時間、休日は平均5、6時間の学習をして、このスケジュールでなんとかギリギリ間に合った感じでした。
他の方の勉強法でも意見の多い、半年前からの準備が一つの目安かなと思います。
1. 参考書での学習
まずは、参考書(私の場合は「キタミ式」)を通読して、試験の全体像や重点を把握することから始めました。
スローペースな序盤だったので、1回の通読に 1ヶ月掛かってしまいました・・。
この時期は参考書を読み進めることに専念し、その他は、参考書章末の問題に軽く触れる程度で、ひたすら「インプット中心」の学習をしました。
また、この通読では内容を理解しきることが目的ではなく、試験範囲やポイントを掴む目的で取り組みました。
そのため、考えても分からないことは一旦後回しにし、6、7割程度の理解でOKとして、とにかく最後まで読み切ることを意識していました。
2. 【午前】過去問演習(過去問道場)
参考書を通読して、ある程度試験範囲の内容や要点を理解したら、次は「過去問道場」で午前試験の過去問演習に取り掛かりました。
ここから徐々にアウトプットを増やしていきます!
私は、直近10回分(過去5年 × 各年 春期・秋期2回)を取り組みました。似たような問題に出くわすこともあり、十分反復演習のカバーになったので、特に各回ごとに繰り返し解くことはしませんでした。
私は直近3回目と4回目の過去問を除いた、計 8回分を取り組みました。
この直近3回目と4回目の過去問を除いた理由については、
過去問からの出題割合が高いと言われている午前試験ですが、直近2回の過去問題からの流用はないみたいなのです。(参考:午前問題の過去問流用の統計)
後述する直前準備期で、本番に出題される可能性のあるもののうち、試験回が新しいものを使いたかった。という理由で残しておくことにしました。
そして、問題を解いたら必ず解説まで目を通し、
- 分からないことは参考書で調べる
- 自分だけの単語帳を作り、用語や内容をまとめて、隙間時間に確認する
ことを繰り返しました。
この繰り返しにより、理解度が高まり、知識の定着につながります。
なお、1ヶ月間は午前試験対策に専念していました。期間内に8回分を解き切ることができなかったのですが、鬼門と言われる午後試験の対策に多く時間を確保したかったので、切り上げて午後試験対策に移りました。残った過去問は、隙間時間にぽちぽち進めるようにしました。
午後試験対策に時間を多く使ってください!!
そのために、午前対策は早い時期に、かつスピーディに(1ヶ月くらいで)対策できるよう、計画的に進めることをおすすめします。
3. 【午後】過去問演習(重点対策本)
午前試験の演習で身につけた知識を使って、午後試験対策をスタートさせましょう。
選択科目の選定
この期間で重要なことは、「午後試験の選択科目を選定すること」です。
午後試験は、11問中5問を解答する形式です。問1のセキュリティ問題は必須なので、問2〜11の中から4問を選択する必要があります。
まずは「午後問題の重点対策」を活用し、各分野でどんな問題が出題されているかざっと眺めてみてください。
いきなり面食らうかもしれませんが、この作業を通して、「この分野は文章が多くて国語問題みたいだな」とか、「図表の穴埋め問題が多かったな」とか、ざっくりとした問題の傾向が見えてくると思います。
次に、実際に問題を解いてみましょう。この作業を通して、何となく自分の得意分野、苦手分野のイメージが掴めるかと思います。
これらのイメージを持って、これから対策する6、7問を選んでいきましょう。
・・・あれ、4問じゃないの?
と思われるかもしれません。
これは、4問に限定してしまうと本番の試験で苦手な内容が出たり、難問だったりした場合に回避するすべがなくなってしまうことを防ぐためです。
本番当日、出題された問題を見て選択する余地を残しておくためにも、2、3問多めに対策をすることをおすすめします。
参考までに、元管理栄養士・2年目エンジニアだった私が選択した分野は以下です。
選択した分野
- 問2 経営戦略
- 問7 組み込みシステム開発
- 問8 情報システム開発
- 問9 プロジェクトマネジメント
- 問10 サービスマネジメント
- 問11 システム監査
プログラミングやネットワークといったバリバリの技術系科目が選択肢から早々に消えたこともあり・・、文系科目と言われる問2、9、10、11 はきっちり選択しましたw
文系科目でおすすめは、システム監査かなと思います。「編集権限と承認権限を同じ人が持つことのないようにする。」といったように、監査に関するある程度の定石が存在するので、割と安定した得点源になりました。
問7、8については、実務範囲外の内容が題材となった問題も多く難しそうな印象でしたが、いざ解いてみると、本文や図表を丁寧に追えば解答が導き出せる問題も多く、戦力となってくれそうだったため選択しました。
解答を導くプロセスや着眼点を身につける
対策する問題が決まったら、その分野の問題を解き進めましょう。
解き終わったら、解説をしっかりと読み込んでください。「午後問題の重点対策」は解説の質が高いです!どのようにその解答を導き出すに至ったかを、根拠を示して解説してくれています。
この解説に習い、自力で解答を導き出せるようになる力や、効率よく解答にたどり着くための解き方を身につけていきましょう。
4. 【午後】過去問演習(印刷過去問)
重点対策本での問題演習が終わったら、次は紙に印刷した午後試験の過去問題に取り掛かりました。
ここでも、過去10回分を印刷し、直前準備期で使用する2回分(午後試験は過去問題が流用されることはないので、直近2回を残しました。)を除く、8回分を解きました。
ここでのポイントは以下です。
- 毎回時間を測って解くこと
- 問題をざっと見て、難易度や概要を掴めるようになっておくこと
1について、本番は150分で5問を解く必要があります。単純計算すると1問あたり30分ですが、実際には解く時間だけでなく、解答する問題を選ぶ時間や見直しに充てる時間も含める必要があります。そうなると、1問に掛けられる時間は25分程度が目安になるでしょう。
2については、上記でも述べたように、本番は限られた時間でどの問題を選択するか判断しなければなりません。できれば10分程度で決めたいところです。そのために、練習の時から、問題の難易度やこんな問題が出たら選択する / もしくは避けるを判断できる眼を鍛えておきましょう。
5. 直前準備
いよいよ最終段階です!
このタイミングで、残しておいた午前試験・午後試験各2回分の過去問の登場です。
午前・午後ともに試験同様に150分通しで問題を解いてみましょう。時間内に解き終えられるかも大事ですし、150分集中するって意外と体力を使います。そんな感覚も試験前に得ておくと良いでしょう。
練習でできなかったことが、本番いきなりできるようになることはそうそうないと思います。だからこそ、とにかく練習段階で本番と同じ状況を作って準備をしておきましょう。
この準備が、平常心を保ち適度な緊張の中でベストパフォーマンスを出すためには欠かせません!!
「物事は準備が9割、本番が1割」と言いますね。成功(合格)するかどうかは、実は準備の段階でほぼ決まっているといっても過言ではないです!
まとめ
今回は、応用情報技術者試験の学習方法について解説しました。
学習スケジュールや学習内容のイメージはつきましたでしょうか。
それなりに長期的な戦いかもしれませんが、時には息抜きしながら、一つ一つ取り組んでみてください。
もし頑張ってみようかな!と思われた方は、こんな世界もあるんだな〜と、新たな学びを楽しむ気持ちで向かってみてはいかがでしょうか!
皆さんの合格を祈っています!
最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事が参考になれば幸いです。